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【レポート】もしもし演劇部始動!初回活動は夜の集会!?

「もしもし演劇部」

「もしもし演劇部」は弘前エクスチェンジ#05「ナラヒロ」のプログラムのひとつとして、2000年代に3度にわたり美術館になる前のれんが倉庫で開催された弘前市出身の現代美術作家・奈良美智の展覧会にまつわる個々人の体験の記憶などをリサーチしながら、オムニバス形式の演劇作品を創作します。完成した劇は、2022年度展覧会[秋冬プログラム]「もしもし、奈良さんの展覧会はできませんか?」会期中に展示室でドラマリーディング(朗読劇)形式で上演します。

部員募集期間を少し延長し、9月いっぱいまで募集していた「もしもし演劇部」部員も無事定員の10名が集まりました!
初回活動のこの日は初めて部員と講師・スタッフとが顔合わせ、これから本格的に始まる部活のプロローグとして、講師の太田さんの進行をもとに1時間程度時間をかけて展覧会を見ました。

はじめまして、遊びましょう

講師・スタッフ含め簡単な自己紹介をしたら、まずはウォーミングアップのためのシアターゲームから。拍手をもらったら次の人に渡すゲームと、見えないボールを渡したりキャッチしたりするゲームをしました。誰かに渡していく遊びを通じて、互いに名前を呼び合うことに慣れていきます。
「もっと早く拍手を渡して!」「ボール投げて渡してもいいよ!」という太田さんの呼びかけに、名前を呼ぶ声も身体の動きもどんどん大きくなります。美術館スタッフも混じって遊びました。

ボールが出現
ボールを落とさないように渡して…

身体を動かしたので少し休憩を挟みました。休憩中、部員たちはワイワイとお喋りが止まりませんでした。初めましてなのにすごいコミュニケーションをとっている!

いよいよ展示室へ

展覧会鑑賞は、奈良美智さんの詩「みえないということはみようとしないこと」の朗読から幕開けです。

奈良美智さんの詩「みえないということはみようとしないこと」の朗読風景
(右:鎌田龍、左:三浦ちひろ)

詩の朗読は展示室各所で行われ、会場内で掲示している印象的な言葉を文字から音にすることで空間全体で共有していきます。

今回は展示室3→展示室2→展示室1→展示室5→展示室4の順路で会場を巡りました。部員以外誰もいない展示室を進みます。

展示室3では本展参加作家の写真家・永野雅子さんと細川葉子さんの写真のスライドショーを背景に吉井さんの言葉を朗読しました。当時の空気感が写真と相まって感じられた瞬間に、いよいよ「もしもし演劇部」の活動もここから始まるんだな…と感じた瞬間でもありました。

奈良美智〈Time of My Life 2001〉が展示されている小屋へ。
見上げた先には何がいたのでしょう?

各小屋の中をめぐり、展示室の一角に設けられた〈写真のひろば〉ではボランティアの集合写真が並んでいます。3度の奈良展の開催には多くのボランティアの力が支えになりました。当時の会場を作り上げたボランティアの関係性が垣間見れるような写真にじっくりと目を通します。

〈写真のひろば〉にはボランティア集合写真や日常のスナップが。
机上のアルバムは手にとって見れます。
この日は特別に細川葉子さんの箱作品を手にとって鑑賞しました。

展示室1の資料展示は時間の関係で少し駆け足で全体を案内。吉井さんと奈良さんが一緒に初めて倉庫に入った時の映像、当時の「奈良美智展弘前」関係者のインタビュー映像、奈良展が人やまちにどう広まっていったのかを、ざーっと追いました。展示室1は情報量も多いので、またじっくりみることに。

階段で2階に上がり、展示室5へ。

ずらりと並んだレコードを背景に奈良さんの言葉の朗読を聞きました。朗読を耳にしながらレコードを眺めると、奈良さんがたくさんの音楽と音楽仲間と過ごした情景がより浮かんでくる気がします。

展示室4では佐々木怜央さんの作品を見て、いよいよ部員たちが初めて部室に揃いました!「みんなの部室だよ」という言葉に部員たちの喜びのリアクションが見られてスタッフは一安心です。今日からここがみんなの拠点です。

部室にはりんご箱やいろんな椅子があります。好きなところに座ってみよう。

みんなの印象に残ったものはなに?

さあ、展覧会を見て部員たちが印象に残ったことはなんでしょう?
ロール紙を引っ張り出し、床に広げて、みんなで囲んで書き込んでいきました。紙が大きいから絵も描ける!

部員たちが書いたこのメモは部室の壁に貼っています。

そして部員たちに「部員パス」が手渡しました。このパスで演劇創作に向けて何度も展示を見にきて欲しい!

次回の活動では、今回のメモをさらに膨らませて上演本番で使ってみたい舞台背景や装置を早速作ってみます。部員たちの創作が徐々に具現化されて立ち上がってくるのを見るのが今から楽しみです。


▼8月に実施した体験入部の様子はこちらから


(記録:宮本)
(撮影:小杉、佐々木)

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