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【レポート】もしもし演劇部4回目活動|生きた言葉に触れて集めて「当時をよく知る人にインタビュー」

「もしもし演劇部」

「もしもし演劇部」は弘前エクスチェンジ#05「ナラヒロ」のプログラムのひとつとして、2000年代に3度にわたり美術館になる前のれんが倉庫で開催された弘前市出身の現代美術作家・奈良美智の展覧会にまつわる個々人の体験の記憶などをリサーチしながら、オムニバス形式の演劇作品を創作します。完成した劇は、2022年度展覧会[秋冬プログラム]「もしもし、奈良さんの展覧会はできませんか?」会期中に展示室でドラマリーディング(朗読劇)形式で上演します。
4回目の活動では、奈良展実行委員の1人であった立木祥一郎さんをゲストにお呼びして、当時のお話をお聞きするインタビューを行いました。

この日は11月5日(土)。インタビューを始める前に、あと一ヶ月ちょっとに迫った上演本番に向けて実際の上演形式や劇作に向けたポイントを整理しました。本番を想像しながら、じわじわと「ドラマを作っていく」活動に向けてエンジンをかけ始めます。オムニバス形式で上演を予定するドラマリーディング。劇作のアイディアを自分たちで掴み取っていくことを部員に伝えました。

ざっとポイントを整理したら、インタビュータイムです。
講師の太田さんが司会になり、立木さんも部員もひとつの円を描くように座ってお話を伺いました。

自身をディレクターと語る立木さん。奈良展を実行させるべく、どういう組織・方法で市民主体で展覧会というひとつの大きなプロジェクトを実現させたのか、展覧会の企画が動き始める段階からのお話をお聞きすることができました。

プロセスラーニング(最終的な目標は定めず、集まった人たちで議論を重ね、目標を設定していく方法)を徹底して、展覧会を実行したいと強く思う方々と共に、上下のないフラットな関係で、組織づくりからはじめたといいます。

奈良展は奈良さんの作品の展覧会でもあると同時に、公に頼らず、まさに一から自分たちでつくっていくことだったのだということが立木さんが語る言葉から伝わってきました。ひとつの活動体が美術館もない土地から熱意を持って動き始め、れんが倉庫が放つ魅力と、その力に触発された人たちが、見たい景色をつくっていったのだと感じさせられました。

たっぷりと1時間以上時間をかけてお話を伺うことができ、メモを取りながらお話を聞く部員の姿も多く見られました。
さて、どんな言葉が印象に残ったのでしょうか…。

5分ほど休憩入れて、後半は部室に移動して、立木さんのお話から印象に残った言葉などを紙に書き出していく時間に。これから創作する上演作品のアイディアや公演のタイトルなどのもとになるネタを拾い集めていきます。

実は3回目の活動の後に、部室に立てかけている大きな板を「アイディアボード」にしていました。今回はこのアイディアボードに部員たちが書き出した言葉を並べていきました。

どんなところが印象に残ったのでしょうか。
立木さんも一緒に見てくれました。

今日の話を聞いた上で初回活動で書いたメモや体験入部の時のメモからも、ネタを引っ張ってきたり。


細かなアウトプットが徐々に形になりそうなところでこの日の活動は終わりました。
ちなみにこのアイディアボードは部室にありますので、「もしもし展」を見にきた際は覗いてみてください。

次回からは本格的に劇作に向けて、劇作講座を行い、これらの言葉をもとに上演する作品のテーマや公演タイトルを決めていきます!
次の活動も楽しみです。



前回の活動レポートはこちらから▼


(記録:宮本)
(撮影:佐々木、宮本)